宇野比呂士先生、亡くなられていた

宇野比呂士先生、2年前に亡くなられていたのですね。
【訃報】漫画家 宇野比呂士先生が脳溢血のため亡くなる 55歳 代表作「キャプテンキッド」

といっても、宇野比呂士先生を知っている人は少ないと思いますので、軽く説明を。
90年代の「マガジンSPECIAL」というマガジンの月刊誌という微妙なステージで、「キャプテンキッド」「天空の覇者Z」といった連載をされていた漫画家です。
画力が高く、メカや乗り物が好きなのか、結構細かく描写していたと記憶しています。

反面、漫画力がイマイチで、どうも展開パターンが決まっているような感じがしてしまい、だいたい打ち切りで不完全燃焼で終わるというパターンばかりでしたかね。
打ち切りレジェンド:黒岩よしひろ先生ほどではありませんが。

特に「キャプテンキッド」は最後の方に新キャラやら謎・伏線を散らばめた所で打ち切りましたからね。
巻末に「同人誌でもいいから続編を世に出したい」というコメントがあったように記憶していますが、結局のところ続編はありませんでしたか・・残念です。

なお、「キャプテンキッド」「天空の覇者Z」は10巻以上は連載されていたものの、アニメ化などの話は全く無かったですね。
それなりに続いていた漫画ですので人気もあったはずで、現在の原作不足の状況なら、間違いなくアニメ化されたくらいの作品ではあります。
こういった「もっと評価されるべき」と思っていた漫画家さんではありました。

しかし、2000年に入ると、絵柄や漫画のセンスが完全に置いて行かれる形になり、
ニコニコ動画の紹介動画でも「画力はあるが、センスが古い」といったコメントが散見される・・といった評価でした。
 

2010年以降、もう漫画は出していないかと思っていたのですが、「十五少年漂流記」の漫画化などを2016年に出していたようです。

uno.jpg

うーん・・これは90年代前半の絵柄・・。(褒め言葉)
小説も読んだことのある作品ですが、どうも淡々と書きすぎていて、小説の良さが出ていないように感じましたね。
水夫見習いの黒人が一番有能だったように記憶していますが、殆ど活躍することなく・・。
こればっかりは、単行本1冊でまとめるから仕方が無いのかもしれませんけどね。

でも動物や船の絵はやっぱり上手でしたね。
ただ、漫画は絵柄ではなく、やっぱりセンスが一番重要ですかね・・。
原作つければ化けた漫画家だったと思うけどね。小畑ほどではないにしても。